三四郎

白銀に踊るの三四郎のレビュー・感想・評価

白銀に踊る(1961年製作の映画)
3.5
荒川静香の代名詞"イナバウアー"!⛸️
この技は、イナ・バウアーという1950年代に活躍した西ドイツのフィギュアスケート選手が発明した為、彼女の名が冠されている。
そのイナ・バウアーがヒロインの映画がこの『白銀に躍る』である!

1956年のコルチナ・ダンペッツオオリンピックで、アルペンスキー回転・大回転・滑降の金メダルを獲得し初の三冠を達成して、その後、俳優に転向したトニー・ザイラーとのダブル主演!なんとも豪華!
西ドイツ/オーストリアのレヴュー映画の底力を感じる。最後15分程度続くスケートリンクでのレヴューシーンは圧巻だ。

トニーの流れるような美しいスキーシーンから始まる軽快なコメディ映画!
彼はアイスホッケー選手ということになっているが、アイスホッケーの方は、上手くないね笑🏒
そんな彼がフィギュアを練習するイナに一目惚れ。スケート初心者を装って、子供スケート教室の先生をしているイナに猛烈アタック!
少女がこけて泣いているのをイナが頭を撫でてあやしているのを見て、早速トニーもわざとこけ「僕も頭を撫でて欲しくて!」と爽やかに夢見る瞳で言ってのける笑 積極的過ぎて笑えるが、トニーのようなハンサムボーイがすると女性は誰も彼を𠮟れないだろう笑

最近のフィギュア界だと、2022年の北京オリンピックで金メダルを獲得したロシア選手アンナ・シェルバコワの滑らかで美しいスケーティングと綺麗なジャンプが私は一番好きだ。まさに氷上の妖精。何よりもインタビューにおけるその知的で聡明な発言の数々は、アスリートと言うよりも一人の人間として尊敬に値する。
オリンピック後のプーチン大統領との会談も拒否したのだから、国際情勢を正しく判断しているのだろう。

この映画とは全く関係ない話だが、クリミア危機、ウクライナ侵攻、それに北方領土問題など、ロシアってのは文明度が低く教養の無い国かと思っていたが、あんな国でも彼女のようなまともな人がいるのかと思うと、ロシアってのは未知で不思議な国だね。
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