さいですか…という感じ
インパクトのあるシーンをところどころ入れたりしてなんとかテンポを保ってはいるものの、全体的に中途半端で、探偵ものにしたいのかヒューマンドラマにしたいのか分からない。ある意味新ジャンルだがどちらの良さも出ていないので実験としては失敗だろうな。
探偵ものにしてはトリックや脚本が浅いし、ヒューマンドラマにしては人間に血が通っておらずシナリオのための駒でしかなくなっているのでリアリティとエモが足りない。
どっちつかずなのでどうにかオチをつけようとして、ラストのメタ的スノッブ展開で終わらそうとするが、それもまた「カオスすごいっしょ、頭良いっしょ」的なところでイキって終わってしまっていて論理の罠にはまり感性の乏しい仕上がりになっているのでなんとも言い難い。アントニオーニの『欲望』でも思ったけど、これは完全に"なんちゃってスノッブイキリ考察厨"向けで、私のための映画ではなかったなあと沁みじみ。
口直しに映画はしごさせる気分にしてくれてほんとに謝謝😢🙏✨
