masahitotenma

昼下りの情事のmasahitotenmaのレビュー・感想・評価

昼下りの情事(1957年製作の映画)
4.0
ビリー・ワイルダー監督が「麗しのサブリナ」に次いでオードリー・ヘプバーンを起用。
パリを舞台にしたお洒落なロマンティック・コメディ。
原題:Love in the Afternoon (1957)

コンセルヴァトワールでチェロを学ぶ純情なパリ娘アリアーヌ(オードリー・ヘプバーン)は、恋愛専門の私立探偵、父シャヴァス(スモーリス・シュヴァリエ)の調査資料を盗み読みして、アメリカの大富豪・プレイボーイのフラナガン(ゲイリー・クーパー)に興味津々になる。
フラナガンが密通した女の亭主から命を狙われていることを知ったアリアーヌは彼を助け、翌日の午後の約束を取り付ける。
彼女は、ホテル・リッツの部屋でのおいしい食事、美しい楽団演奏とダンスというお定まりの手にすっかり参ってしまうが、フラナガンにとっては、単なる通りすがりの女でしかなかった。
1年後偶然再会した彼女は、純情さを隠し、たくさんの男を手玉に取ったプレイガールを装おう…。

ラストはリヨン駅での見送りのシーン。

「うつ伏せに寝る女性の86%は秘めたる恋をしている」

「君はなんだ?何ていう名前だ?
ご存知のはずよ。私は昼下がりの女。いわゆるアペリティフ(食前酒)よ」

「彼女はニューヨークで終身刑になるだろう」

背伸びした純情な娘を27才のオードリーが好演。
55才のゲーリー・クーパーの役は当初、ケイリー・グラントが打診されていたようだが、ワイルダーの演出にも助けられて違和感はない。
粋な会話、伏線、チェロなどのさまざまな小道具、テーマソング「魅惑のワルツ」も作品の魅力を高めてくれる。
masahitotenma

masahitotenma