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誘う女の4423のレビュー・感想・評価

誘う女(1995年製作の映画)
3.0
本作は1980年にアメリカで起きたパメラ・スマート事件をもとにした作品である。といっても話自体は既存しているサスペンス映画の範疇を抜け出せておらず、ありきたりな印象が残るのだが、構成が独特で面白い。インタビューや証言でスザーン・ストーンという人間を点と点で繋いでゆく。

ガス・ヴァン・サントの洗練された作風もパンチが効いており、オープニングタイトルからアホみたいにカッコいい。ダニー・エルフマンによる悪夢の幕開けのようなBGMとよく合っているのだ。

゙TVに映らなければ生きている意味がない゙そんな勘違い女スザーンをニコール・キッドマンが好演。髪型やメイク、服装を細かに変えることでスザーンへの焦点をブレさせてゆくのも上手い。本当の彼女はどこにいるのだろう?

それからホアキン・フェニックスのギラギラとした危うい感じも良かったなあ。後に義弟となるケイシー・アフレックとの共演が見られたのも嬉しい。あと脈絡もなくクローネンバーグが出てきてびっくり。
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