ベルイマン作品鑑賞28作目。同年のカンヌ映画祭で最優秀監督賞を、主演女優4人は主演女優賞を受賞した女の妊娠と出産をテーマとした作品。
脚本はスウェーデンの女流作家ウラ・イザクソンがベルイマンのために書き上げ、ベルイマンが女という存在に探求を捧げ、メロドラマに陥ることなく直球に子を産むという苦境を描く。
生と死と誕生という要素が女性の心理に迫り、それぞれの苦悩や葛藤が分かるようだ。昨日までは正常だった我が子も異常分娩で急にお腹からいなくなること、支えてくれる人もいない1人きりの孤独など、内外的な要素、本当に出産は怖く、他人事には思えなかった。
紛れもなくベルイマンの最高傑作の中の1つ。母になる前、なった後でまた鑑賞したい。出産の痛みがまず怖い。