エリー

もう頬づえはつかないのエリーのネタバレレビュー・内容・結末

もう頬づえはつかない(1979年製作の映画)
3.5

このレビューはネタバレを含みます

伊丹十三ガッツリ俳優してる。いい演技するねぇ。
桃井かおりの気だるげで憂いがあってミステリアスな雰囲気が役にハマってた。この人は息を吐くだけでその場の雰囲気を掌握してしまうよね。すごいなと思った。
適当に生きてるバカ女がダメ男となんやかんやで縁を切る話です。
心細さから他の男と関係持って、好きでもないのにダラダラ関係続けて、出て行った男に未練たらたらで、どっちつかずでうっかり妊娠するが孕ませた男に縋れば金を無心されて自分のことなど何も考えてなんかない、とようやく目が覚める…という、そこら辺にいそうな未熟なバカ女なんだけど桃井かおりが演じると人生熟練してる凄腕の女のように見えてしまう。ラスト男は多分物語のカタストロフィ的な意味で撲殺されたんだろうけど、打って変わって悲劇のヒロインのマリコは心機一転で荷造りして清々しい顔して部屋を出る。非常に爽やかな後味なのが意外でよかった。余韻がいい。
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