NHK BS-Premiumを録画しての鑑賞。
西部劇というよりはアメリカ南西部開拓史におけるオクラホマを舞台にした人間ドラマです。
グレン·フォード演じる典型的な西部の男ヤンシーと、マリア·シェル演じる愛妻セイブラの波乱に満ちた25年間を叙情豊かに描いています。
人物描写的に、ヤンシーは使命感や正義感は異常な程高いものの、事を進める上では至って刹那的で戦略が無く、結果として彼が救おうとした人間を誰一人救えませんでしたね。
一方のセイブラも東部の裕福な家庭育ちのお嬢様で、西部の男の本質を理解出来ずにただ翻弄される様は観ていて若干苛立ちも感じました。
やはり、西部劇にはヤンシーの元カノで商売女のディクシーを演じていたアン·バクスターのキャラクターが必要で、ストーリー展開にスパイシーな味を加えていたと思います。
蛇足ですが、冒頭に描かれたオクラホマの旗立て競争“ランド·ラン”は、トム·クルーズとニコール・キッドマンが共演し、それをきっかけに結婚というオマケが付いた作品『遥かなる大地へ』でも描かれていましたね。
