みぃりりの甘いプリン

ミツバチのささやきのみぃりりの甘いプリンのレビュー・感想・評価

ミツバチのささやき(1973年製作の映画)
5.0
 午前十時の映画祭にて鑑賞。

 強い風の音が心に残る。
 あれは古くから知っている、懐かしく落ち着く音だ。
 その風の中を走っている幼いアナ。
 純粋さゆえに、姉のイザベルの適当な嘘を真に受け精霊の存在を信じてしまう。
 フランケンシュタインと出会うアナの表情。演技を超えたリアルさがある。
 これもこの映画の力になっている。
 アナのフランケンシュタインは召せられてしまうけれど。
 心の中で繋がっていると信じている。
 最後のささやくように、精霊に語りかけるシーン。
 アナがこのまま、精霊を信じ続けていてほしいと願わずにはいられなかった。

 
 半世紀くらい前の映画だけれど。
 登場人物のファッションや小物が皆、どれもおしゃれ。


 静かで落ち着いた映画なので、何度も意識が飛びそうになる。
 そこがまたいい。
 いつかまた映画館で見られますように。