このレビューはネタバレを含みます
私はベルリンの壁を崩している民衆を、リアルタイムで(ニュースで)見ています。
でも、若かったので、ことの重大さがちっとも理解できていなかった。
東ドイツという国の監視社会が描かれていて,まさかここまで⁈と今更ながらショック。
シュターゼ(国家保安局)のヴィースラーは劇作家のドライマンの思想、行動を監視する為、部屋中に盗聴器を仕掛け、交代制で24時間盗聴を記録し続ける…。
「彼らはセックスをした」なんて、そんな事もしっかり聞いて、記録する。
狂っている。
しかしヴィースラーは彼らの信頼と愛情の深さにだんだん感化されていく。
「善き人」とは
監視側のヴィースラーだったんですね。
「これは私のための本だ』
最後のセリフが心に沁みた。