開明獣

ルナシーの開明獣のレビュー・感想・評価

ルナシー(2005年製作の映画)
5.0
ヤン・シュヴァンクマイエルが好っき❤️(スキウサギ調)

本作ではなんと、ヤン先生自らご登場して、作品について語ってくれます。エドガー・アラン・ポーと、マルキ・ド・サドから着想をえたホラーで、これは決して芸術作品などではない、と🎨逆説的な解説でまずは観るものを身構えさせます。登場の仕方も、真下からスーッと出てくるお茶目さん😌

ポーの短編、「タール博士とフェザー教授の療法」がベースですが、小説の方は、奇妙な味を全面に押し出した一発芸的なものに対して、ヤン先生はその設定だけを借りてきてるだけで、換骨奪胎、完全にヤン先生ワールドと化しています😳

サド公爵が信奉した、性に対する奔放なエピキュリアンぶりは、歪んだ体制への反抗を多様な自由を希求するという形で表したものかもしれません🤔

そんな無用で無意味な考察は捨て置いて、切られた舌が芋虫のように動き回り、抉られた目玉が徘徊し、缶詰に詰められた脳みそが、ずろりずろりと這い回る、奇想の映像で神経が痺れてしまえば、もうヤン先生の掌中にあると言えましょう🥳

シュルレアリストの画家としても名高いヤン先生は、既存の概念や権威を超越、破壊した何かを創出したいのだと思います😌そのパワーに圧倒されるだけで、至福の時間が過ごせることでしょう😊
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