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暗黒街の弾痕のBONのレビュー・感想・評価

暗黒街の弾痕(1961年製作の映画)
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戦前のドイツ映画界の巨匠、フリッツ・ラングの同名の邦題作品があるものの、全く無関係の岡本監督の暗黒街シリーズ第3作目。

三種の神器が普及した高度経済成長期。激化する新型エンジンの開発競争。

テストドライバーの兄を死に追いやった産業スパイ団の真相を探るために、生真面目な弟(加山雄三)と、親友のトップ屋(佐藤充)が手を組んでスパイ団に挑むアクション映画。

軽快なテンポの音楽が流れ、ハーレー・ダビッドソンが爆走するオープニングから、打ち木を使用した独特な音楽が流れる本編、タイトル不明の「誰も知らない〜」というやけに耳にこびりつく珍妙な音楽。漆黒の中から頭が浮かび上がるコーラスが面白い…。

岡本監督の描く倒錯した世界と鮮烈な色彩に脇を固めるキャスト陣の妖艶さやひょうきんさが際立ち笑みが溢れる一級エンタテイメント珍品。
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