うめはる

まごころのうめはるのレビュー・感想・評価

まごころ(1939年製作の映画)
5.0
おんぶ。



おんぶして帰るとこの反復とショットの連続がやばすぎる。あそこで終わって良い。
成瀬のショットへの執着のなさが、沢山のショットの連鎖を生んでる。
先生に成績が落ちた理由を聞いてる時のワンカットから成瀬のテンポが掴めて、成瀬の割には長回しを沢山取り入れてるように感じて好きだなぁと思ってたら、成績良い方の子とそのお母さんとの会話で顔面ドアップの切り返しが来て、テンションぶち上がりけり。

子供の2人がめちゃくちゃ絵になってて、途中の会話で「あたし達兄弟みたいだねぇ」「半分はあなたで半分はあたし」みたいなセリフがあったと思うんだけど、あそこの2人の繋がってる感がちょー良いし、後半全然2人が合わないことへの大人のめんどくさい感じとか、それを経て人形を怪我した足を引きずりながら届けようとするショットとか、もう本当に美しい。

おんぶで終わらなかったのはわかるけど、なんで足引きずって歩いてくラスト・ショットで終わらなかったのか……本当に残念。
あのプロパガンダな終わり方は絶対に許さないので、記憶から消しておきます。
大傑作でした。
うめはる

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