このレビューはネタバレを含みます
世間ではスパイダーマンの活躍が讃えられ、さらにMJ(キルスティン・ダンスト)との恋愛も上手くいき、毎日浮かれて過ごしていたピーター(トビー・マグワイア)。ある日、そんな彼の慢心につけ込み、ヴェノムが寄生してしまう。彼は次第に自分を見失い周囲に攻撃的になっていくのであった…。
多くの登場人物が互いを傷つけ合い、精神的にも肉体的にもボロボロになりながら展開が進んでいくので、観ている側としても辛い部分はありました。ただ、前作と比べて飛躍した映像技術と、人間ドラマの面白さに大きく引き込まれます☺︎
本作では、ピーターの心を蝕むヴェノムの存在がやはり大きいですね。ピーターが怒りに身を任せて周囲の人間を傷つけていく場面はかなりインパクトがあります。親しい人を容赦なく追い詰めるため、背徳感が煽られるようで堪りませんし、彼の止まらない勢いには圧倒されました。
そして、とことんぶつかり合いながらも最後に描かれるピーターとハリー(ジェームズ・ブランコ)の関係性は素敵でした。執事の方がハリーにもっと早く伝えてくれていたら…とは思いましたが。
敵味方含めて、それぞれが抱える内面の問題が大きく扱われているので、観ていて少し苦しい時もありますが、それだけ惹きつけられる作品でした。