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ブレックファスト・クラブのkuuのレビュー・感想・評価

ブレックファスト・クラブ(1985年製作の映画)
3.6
『ブレックファスト・クラブ』
原題The Breakfast Club.
製作年1985年。上映時間97分。

個人的にこの時代のノリも感じるけど、心に残る青春映画でした。
J・ヒューズ監督が、デビュー作『すてきな片想い』に続いてM・リングウォルドを起用し、その魅力を十二分に引きだして彼女の人気が大ブレイクするキッカケにもなった。

土曜の休日やのに学校に登校させられた高校生5人。
彼等はさまざまな問題を起こし、懲罰として自分についての作文を書かされるハメになった問題児。
大きな図書館に軟禁状態にされ、何から書いていいのかわからないままだらだらと時間だけ過ぎて行く中、雑談からお互いの身の上話を交わし始めた彼等は次第に心を開かせて行く。

舞台はイリノイ州のシャーマー・ハイスクールで、 因みに各キャラと俳優さん名、居残り理由を羅列すると(お節介ですんません)。

体育会系のアンドリュー・クラーク (エミリオ・エステベス)、
ロッカールームで男の尻をテープでくっつけた。

不良のジョン・ベンダー
(ジャド・ネルソン)、
火災報知器の誤作動を起こした。

勉強熱心なブライアン・ジョンソン (アンソニー・マイケル・ホール)
自殺するために持っていった照明弾がロッカーで暴発し、ロッカーを燃やしてしまった。

お嬢様タイプのクレア・スタンディッシュ (モリー・リングウォルド)
授業をサボって買い物に行った。

風変わりなアリソン・レイノルズ
(アリー・シーディ)
何もしていない、土曜日にやるべきことがなかった。
しかし、この主張はアリソンの後では真実ではない可能性が高い。

みんな可愛いイタズラやん。
彼らは先生に1000文字の作文を書くように云われる。
タイトルは
『自分は何者なのか』。 
なぜ、そないなことをさせられるのかわからん五人は文章に集中できず、先生が席を離れたのをいいことに話を始める。
ワイルドなジョンはつねに反抗的な態度で、ほかのメンバーを挑発して、ナイフを取りだす。
やがて、マリファナを吸ったり、奇妙な踊りを踊ったり、自分の本性を見せていく主人公たち。
1日だけの話で、学校ちゅう狭い空間が使われ、五人の会話で成り立つ今作品。
舞台劇にできそうなんちゃうんってシンプルな構成やのに、教室を巧みにう使ってキャラの動きも出してるし、 映画的な工夫があったかな。
ほんで、そんな会話を通じて、昨日とは違う自分に生まれ変わるキャラ一人ひとりの心の揺れがスリリングに描かれてました。
クレア役のモリー・リングウォルドは当時のヒューズ監督の秘蔵っ子と呼ばれてたそうで、ファニーで元気なキャラやった。
また、オールブラックのアリ・シーディも、不思議ちゃんを演じて、時代を先取りしとるキャラなんじゃないかな。
学校の図書館ちゅう親しみやすい場所を舞台にすることで、青春期の親や社会に対する
不安、
恐れ、
抑圧、
希望とかを等身大の感覚で描かれてたし、普遍的な内容になっていると思います。 
冒頭、大人と子どもの学ぶことの意識の違いに関するデヴィッド・ボウイの言葉が引用され(彼の曲『Changes』からアリー・シーディは、ジョン・ヒューズに引用を提案し、ジョン・ヒューズはそれが好きだったので、冒頭に含めたそうです)、劇中の教師と生徒たちの関係がほのめかされている。
因みに引用文言は、

若者が変わろうとしている時――
説教をしても何も効果はない
自分の変化はちゃんと分かっているから。。。

デヴィッド・ボウイのメッセージは良いんですが、そんときの曲はデヴィッド・ボウイじゃないのはなんでだろ~ぅなんでだろ、ななななんでたろ~ぅ。
ちなみにその曲は、
SimpleMind
『Don't You (Forget About Me)』でした。
デヴィッド・ボウイそのものはサントラには関わっていなけど、まぁ今作品の根底はデヴィッド・ボウイのノリやし詳しいことはスルーで。

古い作品やけど個人的には、いまでも十分楽しめたし、考えさせられる作品でした。
kuu

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