こぅ

非常線のこぅのレビュー・感想・評価

非常線(1953年製作の映画)
3.9
'22 2/1 ジャケ写掲載していただきました。

俳優のディック・パウエル初監督による、【ジャック・
サスペンス】。

原題:スプリット・セカンド=ほんの一瞬。

先ず、堂々と【核実験】というワードは、アメリカらしくも
不謹慎で けしからん が、核爆弾を巡る陰謀話ではなく、
【脱獄犯と人質の対決】のプロットに、誰もいない町(立て
籠り)、ハラドキ タイムリミット有りという恰好のシチュ
エーションと、サスペンス要素確保のお膳立てだった。

核実験を明朝に控えたネバダ。
取材する予定だった記者ラリー(スティーヴン・マクナリー)
は、脱獄犯逃亡事件発生により、カフェで知り合った金髪美人、
ドロシーも同伴でカーソンシティに戻る事になる。
一方、脱獄犯2人、リーダー格のサムとパート(銃で撃たれ
て負傷)は、待ち構えていた仲間、ダミーの車で給油所へ。
偶々やって来た不倫カップルの車をジャックして乗り込む。
その女の旦那が医者だと知ると、バートの手当ての為に呼び
出そうと計画していた、その矢先に車はガス欠、、

脱獄犯と人質となるべく人間が、簡潔に繋がってテンポ良く
転がる。

脱獄犯は、人質を連れ、核実験の為に人が全員立ち退いた鉱山
の町、ロスト・ホープ・シティに立て篭った。

タイムリミットは明朝6時、、

金髪と黒髪の美女2人に近寄り、強引に濃厚キスするサムは
エロい。

美人2人は共に気が強いが、サムに対して考えてる事は(馬鹿
と利口)真逆で、その対比が面白い。エゴイストも露わに
なる。

各キャラが立っている。

途中で、物を取りに帰って来た住人も人質に加わされる。
 
人質らは、拘束もされておらず自由に会話出来るのは、緊迫
感に欠けるものの反面、先の反撃計画や駆け引きが聞けて
エンタメ性を上げている。

反抗的な者には容赦ないサム。その【非情な性格】は序盤
の給油所で提示されている為、サムに逆らう行為は、観る者も
ヒヤヒヤさせる。

刃向かう 勇敢な者 は射殺 される。

ラリーとサムの 肉弾戦 もあるが、力の差が歴然。
邪魔すれば 女もぶん殴る サム。

クライマックスは、迫るタイムリミット、、


ラストは、善人と悪人の末路がスカッと真っ二つに割れる‼︎
花咲か爺さん

やっぱり模型や特撮じゃない、本物の爆発は迫力が違うな。

俳優ディックの初監督作品とは思えない演出力と、カメラも
安定感があった。
こぅ

こぅ