ゴン吉

日本侠客伝 絶縁状のゴン吉のレビュー・感想・評価

日本侠客伝 絶縁状(1968年製作の映画)
4.0
高倉健による任侠の世界を描いた「日本侠客伝」シリーズの第8弾。
高倉健が主演、松尾嘉代がヒロインを演じ、藤山寛美、待田京介、小島慶四郎、曽根晴美、遠藤辰雄、桑原幸子、原健策、宇佐美淳也、伊井友三郎、渡辺文雄、菅原謙二らが共演。
マキノ雅弘が監督を務める。 

天盟会の橋爪会長(伊井友三郎)が逮捕されて三年、服役中の会長を気遣う浜田(高倉健)に、警察から天盟会の解散と引き換えに会長の釈放の取引が持ち掛けられる。浜田は天盟会傘下の組長達に天盟会の解散を提案するが反対に合う。浜田は橋爪会長に会い、やむを得ず親子の盃を割って縁を切り、浜田組を解散する。浜田組の中盆の村越(藤山寛美)は堅気となって寿司屋を開き、浜田は他の組員の面倒を見るために土建会社を設立するが、金貸業を営み次期会長を狙う上野組組長(渡辺文雄)は、浜田一派を排斥しようと刺客を差し向けてくる.... 

高倉健の任侠を描いた作品で、藤山寛美と待田京介らが演じる組員が仁義を通すために命を張って親分を支える。
その一方で、一般市民が暴力団とヤクザを混同し、世間による組員とその家族に対する偏見に、組長の浜田が苦悩する。
組員たちの漢気が交差する中で、松尾嘉代と桑原幸子ら女優陣が華を添える。
そんな中で仁義と任侠に生きる仲間が無情にも次々と殺され、やるせなさと共に作品に引き込まれる。
最後は高倉健演じる浜田が怒りを爆発させ、諸肌を脱いで上半身に描かれた入墨をあらわに上野組組長をぶった斬り、スッキリです!
「おやじさん 堪忍しておくんなさい」

2023.12 BS12で鑑賞
ゴン吉

ゴン吉