オーウェン

エレファント・マンのオーウェンのレビュー・感想・評価

エレファント・マン(1980年製作の映画)
4.8
この映画「エレファント・マン」は、実在した奇形の男の数奇な運命を描いた、人間愛ドラマの秀作だ。

19世紀末のイギリスで、"象男"と呼ばれ、見世物になっていたジョン・メリック。

外科医のトリーヴスは、彼を研究材料として、引き取り保護するが、この奇形の男が、実は豊かな知性と純粋な魂の持ち主であることを知り、自責の念とある種の友情が芽生えていくのだった。

舞台のヒット作を完全なオリジナル版として映像化した、デヴィッド・リンチ監督のオーソドックスな演出力が、実に見事で光っている。

この商業映画デビュー作は、オスカーの候補にもなり、静かなモノクロ画面に人間性の尊さ、善意の何たるかを問いかけた、感動作になっていると思う。
オーウェン

オーウェン