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パンズ・ラビリンスのfuoのネタバレレビュー・内容・結末

パンズ・ラビリンス(2006年製作の映画)
3.8

このレビューはネタバレを含みます

舞台は内戦直後のスペイン。父親を内戦で亡くしたオフェリアはおとぎ話が好きな少女。彼女の母親は独裁政権の陸軍ビダル大尉と再婚し、出産のために軍の拠点である森へ娘と移る。ある晩、森の中の迷宮へ導かれたオフェリアは、3つの試練を課されるのだった…。

少女の目の前の過酷な現実と、不思議で幻想的な世界が入り混じる世界観が独特で魅力的でした。何とも言えない結末も気に入りました。

そして、何より幼いオフェリアに突きつけられる現実が容赦なく、胸が痛みました。自分のことで精一杯で突き放した態度を取る母親に、独善的な新たな父親、目の前で起きる大人同士の命の奪い合い。拠り所のない彼女が救いを求めて迷宮へ行ったように思えて堪りませんでした。

また、見方によっては、ハッピーエンドともバッドエンドともとれる結末も大きな余韻を残しますね。彼女はよく頑張ったと思います。
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