LEGION

素晴らしい一日のLEGIONのレビュー・感想・評価

素晴らしい一日(2008年製作の映画)
3.0
貯金も底をついた30代の主人公は、1年前に別れた男に貸したままの350万ウォンを返してもらうため2人でお金を集める物語。映画冒頭のワンカット撮影は理由なくとも妙に引き込まれる魅力があり、ストーリーに入り込みやすかった。物語に入り込みやすくするという点は良かったが、それ以外に目的を感じられなかったのが残念だった。ワンカット撮影が作品と繋がりを見せないから単体に感じて結果的に良さが半減されてるように感じた。ロードムービのジャンルとしては描き方がうまい。主人公の元彼が次々に金を借りていく相手が全員女性でそれぞれ性格も境遇も違う。全てが異なってる彼女らが揃って同じなのは「彼のためなら」と惜しまずお金を差し出したこと。それは過去に主人公がとった行動と同じでその行為を視聴者と共に客観的に見ることになるから視聴者側は主人公と抱く感情が似通ってきて感情移入がしやすくなった。視聴者側は男がどう考えてもチャラチャラしていて計画性のない人のように感じるはず。それでもこの作品に登場する女性は全員彼を信頼している。それは彼が人が抱く得体の知れない不安感を包み込む事ができる人だからなのだと知った。実際にそのような場面はないが、映さなくとも人柄を感じさせる作りになっているのは面白さを上げていた。
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