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踊らん哉の犬のレビュー・感想・評価

踊らん哉(1937年製作の映画)
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バレエにタップを融合させる趣向の中で不調なレコードとの掛け合いや客船の機関のリズムに合わせたアステアのユーモア性に富んだダンスが十八番的。ローラースケートを使ったダンスも流石のバランスを披露しており、転けそうになるときに「おっとっと」って手足をジタバタさせる身振りと足音をパロディとしてタップダンスに落とし込む身体性の高さは流石。ラストの仮面を使ったダンスショーもマネキンのフリが効いていてカタルシスを誘うのだが、広い舞台空間に並ぶダンサーたちを俯瞰やロングショットで捉えるシーンが折角の演出を乏しく感じさせるので大胆に手持ちで躍動感あるくらいのカメラワークで拝みたい。
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