あきっこ

サイコのあきっこのネタバレレビュー・内容・結末

サイコ(1960年製作の映画)
4.0

このレビューはネタバレを含みます

"主人公がシャワーを浴びている間に殺される"という、ある意味重大なネタバレとも言える場面が世界中に知れ渡っているのに、それでも予想を裏切られる面白さがある作品だった。というか中途半端に作品情報を仕入れた状態で見たのが逆に良かったのかも。

まず序盤のマリオンの逃走劇の時点で緊迫感が凄い。話の導入パートだけど、音楽の力も相まって既に結構盛り上がる。
からの、クライマックスかと思っていたシャワーのシーン。主人公がこんな早さで死んで大丈夫?残りの時間もつ?というこちらの無駄な心配を余所に、マリオンの関係者達とノーマンのハラハラする攻防が結末まで続いていく。最後にノーマンの精神状態について映画内で全部台詞で説明されたのは意外だった。
ところで、マリオンの死の前後で、覗き穴、ノーマンの眼、シャワーヘッド、排水口……と何度も円が強調されていたのは何だったんだろう。まぁ探せばいくらでも論文出てきそうだけど。

冒頭にも書いたけど、ある一部分だけを知っていたからこそ自分の想像とは違った部分を大いに楽しめた所はある。逆に何の情報も仕入れずまっさらな状態で見ていたら、当時としては革新的だったんだろうねぐらいの感想で終わっていたかもしれない。
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