ポレポレ

サイコのポレポレのレビュー・感想・評価

サイコ(1960年製作の映画)
5.0
Amazon Prime Videoで鑑賞。

出来心から40,000ドルを持ち逃げしたマリオン(Janet Leigh)の逃避行を描いた前半と、マリオンの妹ライラ(Vera Miles)とマリオンの恋人サム(John Gavin)が彼女の失踪の謎を追う後半の2幕構成。一連の事件の発生から顚末まで隙がない。

マリオンを取り巻く人物--サム・不動産会社社長ロウリー(Vaughn Taylor)・同僚のキャロライン(Pat Hitchcock)・金持ちの客キャシディー(Frank Albertson)・パトロール警官(Mort Mills)・中古車店店主(John Anderson )・私立探偵アーボガスト(Martin Balsam)--が皆、彼女の言動と相俟って不穏な存在に見えた。冒頭に彼女の現状と動機を明確に且つ簡潔に描いたためだろう。

ノーマン・ベイツ(Anthony Perkins)の、穏やかそうだが陰がある佇まいもいい。辺鄙な場所のモーテルと、それを営むマザコン気味の青年、を見事に具現化するPerkinsの演技と撮り方に拍手👏。Robert Blochの原作ではどのように描かれているのだろう?

どこまでも不安で不快なBernard Herrmannの音楽も好き。あの音色をどう思い付き、演奏したのだろう?
ポレポレ

ポレポレ