ベビーパウダー山崎

ダーリングのベビーパウダー山崎のレビュー・感想・評価

ダーリング(1965年製作の映画)
3.0
美しいモデルが自らの肉体を使ってのし上がる話だと思わせて、そのような女性は好き放題遊んだ結果、己の自由を奪われ一生監視され監禁されればいいんだと言わんばかりの怖い映画。ジョン・シュレシンジャーの愛情は、もちろん知的な「男性」ダーク・ボガード(の哀しみ)に注がれていて、そもそもが「女性」への憎悪うず巻くシュレシンジャーのフィルム。KABA.ちゃんが熊田曜子に耳たぶを触られそうになって激怒したのをなんとなく思い出す。
自分は一体何者なのかが分からず、たどり着いた地点は自分の望む場所ではなかった、夢など幻でしかなかったという切り口は、その後のアメリカ映画(『真夜中のカーボーイ』)に繋がっている気がする。