かじドゥンドゥン

野良犬のかじドゥンドゥンのレビュー・感想・評価

野良犬(1949年製作の映画)
4.0
銃をすられた新人刑事が、必死の捜査の末ついにつきとめた犯人は、戦争からの復員時にリュックをすられ、それ以来ぐれてしまったという男だった。刑事自身も同様の経験があったため、その後の人生や現在の立場は大きく異なれど、共感と同情を拭い切れない。ささいなことが一人の人間を善良な市民か悪党に振り分ける戦後の社会で、刑事は自分の鏡像、あるいは陰画と対峙する。