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ロケーションの一のレビュー・感想・評価

ロケーション(1984年製作の映画)
3.8
森崎東監督作品

女優を妻とするピンク映画のカメラマンを中心に、一本の映画を完成させるロケ隊の姿を描く

観てくださいこの昭和臭強めの“味”しかないダサかわいいポスターを
最高でしょ☝🏻笑

単なるピンク映画を撮影するクルーのドタバタコメディかと思いきや、女優が降板し監督が不在になってからの思いがけない喜劇のロードムービー的展開を見せ、作り手側の怒りをも感じさせるほど映画愛に溢れた素晴らしい作品だった

前半はドタバタしつつもリズム良くピンク映画を撮影するも、想定外の方向に進みヒロインのドキュメンタリーを観ているかのようなストーリー

そんなトラブル続きの中、なんとしてでも一本の映画を作り上げるんだという熱意ある制作陣がエネルギッシュに映し出される劇中劇もバカバカしくて面白いんだけど、どこかじーんとくる静かな感動が確かにあった

名の知れた役者陣の若々しさが不思議なノスタルジーへと引きずり込む
既にブヨブヨではあったがキリッとした西田敏行をはじめ、ヒロインを演じた美保純の大胆さと無垢さを兼ね備えた演技、柄本明の変わらない不可思議な存在感
そして髪がふさふさな男優役の角野卓造には違和感しかなかった👌🏻笑

やたら評判が良いので前々から気になっていた作品でしたが、コアな映画ファンの間で知る人ぞ知る名作というのも肯ける見事な作品でした👏🏻

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