『敬愛なるベートーヴェン』(2006)
原題:COPYING BEETHOVEN
ベートーヴェンと架空の写譜師のアンナの物語。
ベートーヴェンの生い立ちを描いているのかと思いきや、そうではなく第九の初演に向けた深掘りでした。
最後の交響曲に向けて新しい形式を作りたいと言うベートーヴェン。実際に合唱付きは過去例になかった。しかも4楽章にしか出番がなく、1時間以上も合唱は待ちっぱなし。今の演奏は3,4楽章間で入場させる場合もありますね。最初からいるパターンもありますが。
他にも過去作でいうと交響曲第5番はトロンボーン を初めて交響曲に用いたなど言われていますしね。
確か自筆譜が驚くほど汚かったのはベートーヴェンの筈なのでそれも再現されている…?写譜師までいたのかは知りませんが…基本作曲家は自筆譜が汚い印象です笑
劇中で隣に住むお婆さんがベト7の初演前に聞いたとありますが、羨ましいですね〜。
さて、肝心の初演ですが作中はアンナがベートーヴェンから見える位置から指揮を振っていますがこの状況自体は本当らしいですね。初演でこれは伝説ですね、本人の強いこだわりを感じます。
そして第九はどの楽章も神ですね、ベートーヴェンが言っていたように「音楽家は最も神に近い存在」。それが分かる気がします。
4楽章の最後のくどさも彼の味。
皆さんはベートーヴェンの交響曲で何番がお好きでしょうか。私は3,5,6,7,9で奇数派に属します笑