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ウーマン・イン・レッドのtakのレビュー・感想・評価

ウーマン・イン・レッド(1984年製作の映画)
2.8
この映画が公開されていた頃、「主題歌はいいけれど映画は面白くない」と誰かに吹き込まれていて、以来ずーっと敬遠してきた。80年代を代表するスティービー・ワンダーの大ヒット曲 I Just Called To Say I Love You(心の愛)が主題歌だけに期待感はあったのだけど。ここで使用された楽曲では、Love Light In Flight が大好き。

30代後半になった頃、初めて鑑賞。こりゃ十代の頃観ても理解できないだろ。男の浮気願望をめぐる騒動を、もっぱら男に都合のいいように描いている映画。フランス映画の翻案のようだが、オリジナルもこんなものなのかな。ヒロインであるシャーロットや主人公の妻の心理に触れることはほとんどなく、クライマックスのベッドイン(未遂)まで持っていく展開。ラストのあきらめと男の寂しさに満ちたジーン・ワイルダーの表情はいい。それでも懲りないのが、男ってやつさ。そう思えるのもある程度の年齢で観たからかも。

主人公の友人たちをめぐる前半のエピソードが長ったらしく感じられ、早く本題が進まないものか、とも思ってしまった。でも一方で手術の日だけ浮気する医者の妻や、仕事の電話がタイミングよく入るエピソードもおかしい。このあたりを面白く思えるのも、それがわかる年代だからでもあるよなぁ。何はともあれこれはオトナの映画。
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