アメコミ界の横綱【バットマン】③
〈初期四部作〉
◆公開年: 1995年
◆監督: ジョエル・シューマカー
◆バットマン俳優:
ヴァル・キルマー
◆ヴェラン:
・トゥーフェイス
(トミー・リー・ジョーンズ)
・ リドラー (ジム・キャリー)
◆サイドキック:
ロビン (クリス・オドネル)
◆その他ゲスト俳優:
・ニコール・キッドマン
・ドリュー・バリモア
〈見処〉
シリーズ第3作も、以下2点が新しい。
①コンセプトの軌道修正
・ダークになりすぎ減収となった前作を糧に、ジョエル・シュマッカーを監督に登用し、明るめの作風に軌道修正。
・また、撮影直前のマイケル・キートンの出演キャンセルに伴い、2代目バットマンに『トップガン』で知名度のあるヴァル・キルマーをキャスティング。ヒーローとしてのルックスは向上。
・1993年『逃亡者』でアカデミー助演男優賞受賞でステータス急上昇のトミー・リー・ジョーンズをメインヴェランに据え、ジム・キャリー、クリス・オドネル、ニコール・キッドマン、ドリュー・バリモアなど旬なスターを大量配置。
・バットスーツやバットモービルなどのガジェットデザインを一新。サイドキック(相棒)としてロビン登場させ、ファミリー層にも訴求力を得た。
・結果、前作を上回る興行成績に回復。誰もが成功したと思ったが…
②失敗の予兆
・上記のとおり、ファミリー映画にリポジショニングを図り、興行収入面は合格レベルに達したが、随分と平べったい内容になった世界観に対し、次作を楽しみに待つ関心が薄れたのは事実だと思う。
・史上最悪のシリーズ作として悪評高い、次作『Mrフリーズの逆襲』の失敗要因の多数は本作にあるはず。
・似たように「大ヒットしたから人気があると勘違いした」残念なシリーズとして、『トゥームレイダー』に同じ匂いを感じるのは自分だけだろうか?