らんらん

かげろう絵図のらんらんのレビュー・感想・評価

かげろう絵図(1959年製作の映画)
4.0
時は天保年間、大御所家斉が政治を支配する中で将軍家にはお世継ぎ不在
その不在のお世継ぎを誰にするかをめぐる陰謀、それを暴こうとする勢力、その行方は、、、

原作は松本清張、ちょっと意外で時代物のイメージなかったです、陰謀系のお話なところがそれっぽいのかな

あれ??なんか評価低いんだけど何故に?普通に良かったし、見応えがありました、まず何より世界観が煌びやか、華やかな大奥、立派な屋敷と庭、撮影も美しく、セットにお金凄いかかってそうな大作

物語のメインとなる人物は3人、奸智に長けた悪役滝沢修、大奥に間者として潜入する山本富士子、気ままな浪人ながら巻き込まれていく市川雷蔵

山本富士子の美しさは今まで見てきた中でもベストに近い、時代劇の着物と髪型が似合いすぎる!しかも二役をこなす頑張りようで、クレジットが一番に来るのも納得
見る前は市川雷蔵の主演の時代劇だと思ってました、オールスター以外でこういうクレジットは見たことないが、実際登場も遅く後半盛り返したが確かに主役ではないかもしれない
映画的に主役っぽいのは悪役の滝沢修、終始出ずっぱりで老獪さと憎らしさを見せつける、印象度はかなり高い
山本富士子は出番だけなら主役かもだけど、役が二人の人物に別れているのでその点で分散してる

後はこういう終わりの作品って珍しいと思う、初めて見たかと
あえて結末を描かない、クライマックスでぶった切る
どうなっちゃうの?続きは?ってなるけど!これはこれで良し!何度もやられたらどうかと思うけど、この映画思い出す時かなり記憶残る締めだと思う

と気になって調べたら原作が連載中で、続編も意識したらしい終わりかたって見てあーー、それっぽいなと、でもこれはこれで一つの映画の結末として完成してる気もする
らんらん

らんらん