本作は何かのTV番組で公開時に主演のマーシー自身が宣伝で紹介してたのを見て結局、その後レンタルでVHS鑑賞。
未DVD化作品。
田代まさし唯一の主演映画。
幼い頃に離婚した妻との娘が成長し一日だけデートみたいな事をする。
ただそれだけを淡々と描く。
この頃はマーシーの人気絶頂期。
TVで見ない日はなく、その人気の勢いのまま映画主演。
原作･伊集院静、監督･市川準、共演は南果歩と豪華。
思い出したのはマーシーの姿を久しぶりにTVで見たせい。
娘役のオーディションで選ばれた堀江奈々の出演作に劇場版ウルトラマンがあり、マーシーの出演作にも劇場版ウルトラマンがあるのは単なる偶然か。

おそらく半永久的にDVD、ブルーレイ化は無理だろうし市川準映画祭でもまずかからないと思う。ぼそぼそと独り言のように台詞を吐き、ナイーブで他人と（娘であろうと）うまく付き合えない、おそらくこれが「素」の姿なのではないかと思わされるほど田代まさしがリアルで良い。『哀しい気分でジョーク』のタケちゃんくらい良い。終盤の河川敷でのエール、電話ボックスで終わる映画はそれだけで肯定したくなる。

マーシー目当てでVHSを観賞したが、
意外にも面白かった。
別れた妻の娘との1日を淡々と描く
市川準監督っぽい叙情的な作品。
娘役の女優さんも可愛い。
マーシーは終始シリアスな演技だが
スナックで踊る振り付けとくしゃみの
演技が志村けんのコントそのままで
笑った。
この人は見た目もシュッとしているし
コント、音楽、演技(まあまあ)、
ファッションと全てにおいて才能溢れる
稀代のトリックスターだったのに、
現在不遇な状況になっているのは残念だ。