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さよならゲームのtorakoaのレビュー・感想・評価

さよならゲーム(1988年製作の映画)
3.3
ティム・ロビンスの演技が素晴らしい。もうそういう人にしか見えない。テンション上がった。
野球描写はよろしくないしプロ野球選手とは思えない身のこなしや身体ではあるけども、若くて甘ったれでぼやぼやしててだらしない感じと演技してます感のなさが秀逸。いい俳優だと思ってはいたが、これは。惚れ込む人がいるの物凄くわかる。
スーザン・サランドンさんとのきっかけがこれだったらしく、それもわかる気がするなーと。若さと才能が眩しくて吸い寄せられそうになる魅力がある。引力強い。

球団が高額な契約金で獲得した投手だけど凄いノーコンで生活態度も難アリといった役。トルネードかな、投球モーション愉しかった。バストアップが多くてスポーツ描写はよくわからないが。まー映画やドラマにおけるスポーツは大体そうだし、時代的にも演者の技量を誤魔化すためにもしょうがないんだろう。人間模様が主軸な訳だしな、と思っとくしかない。

問題児ティム・ロビンスの教育役に見込まれて召喚されたベテラン捕手がケビン・コスナー。
主人公スーザン・サランドンさんは、球団の選手一人と一シーズンだけ恋人となり、その間に選手として向上させるという謎ルールを持つ女性ファン。あげまんらしい。恒例になってて球団の多くの選手達が彼女の世話になってきた、ということはですね。いわゆるビッチというあたりにばかり目がいってしまいそうだが、それだけ年季入ってるということでですね。童顔で肌つるっとしてて二十歳そこそこに見えるティム・ロビンスと、三十前後に見える二枚目ケビン・コスナーが出会って早々に不惑超えのやや熟女を取り合って喧嘩するってのはピンとこなかったよ……。いかにスーザン・サランドンさんとはいえだ。

色々アレだなと思うが、メイン三人のファンなら見どころはあると思う。短めながら濡れ場ちょこちょこあったり。

話はどうあれ作品としてどうあれ、ティム・ロビンスの演技だけで価値があると思うので高評価。
彼の、幼さがあって憎めないダメ男感は他の追随を許さない域にあるのではなかろうか。身内の幼子を可愛くてしょうがないと思ったことがある人ならこの彼の演技の魅力がわかるのではないかと思う。ダメ男の癖に間の抜けた感じが絶妙で何かほのぼのしたかわいさがあるんだよー。童顔であることを自覚し活かしてる感じがする。けど作為的に見えない。凄い才能。

吹替入り、英語字幕入りだったと思う。
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