電気羊

バイオレント・サタデーの電気羊のレビュー・感想・評価

バイオレント・サタデー(1983年製作の映画)
3.4
サム・ペキンパーの遺作にして往年のスター、ルトガー・ハウアー、デニス・ホッパー、バート・ランカスター、メグ・フォスター、クリス・サランドンらが出演しているクライム・サスペンス。

ソ連との冷戦時代。KGBに妻を殺されたCIAエージェントは、KGBへの復讐に乗り出す。
エージェントは、KGBのスパイ組織オメガの一員と親交のある3人の男を見つけ出し、その3人の友人であるニュース・キャスターへ接近する。
キャスターは、CIA長官との極秘インタビューを条件にエージェントからの条件である、3人を自宅に招待しその様子をビデオカメラで監視させることを承諾する。

エージェントが捜査を進めるうちに、オメガは実はスパイ組織などではなくただの脱税グループであった。CIA長官もそれを知りながら、冷戦によるCIAの影響力強化のためスパイ組織であることを黙っていたのである。

だが、そんなこととは知らないエージェントは、オメガの一員を見つけたと勘違いし、暗殺チームにキャスター宅を襲撃させる。
キャスターはエージェントの裏切り行為を知り、反撃に出る。がキャスターの奥さんがランボー並みに弓の名手で暗殺チームのスナイパーを弓で射殺していく?のだが、エージェントに息子ともども拉致される。

そんな惨劇が行われている中、テレビ局では事前に録画していたキャスターのCIA長官のインタビュー映像の放映を開始する。
エージェントは、長官が嘘をついていたことを知り、放送車にハッキングし、長官が自分に暗に殺害命令を出したことや、自分の妻が殺害されたシーンを放送する。
エージェントは、CIA長官が権力維持に手を汚していると訴えるが、あくまで真実はエージェント側にあると訴える。

そこで、キャスターが放送車に乗り込んできて拉致された妻と息子の行方を詰問する。エージェントはもはやこれまでとキャスターに銃を向けるが逆に射殺される。キャスターは放送車に監禁されていた妻子を無事に取り戻すことができたのであった。
テレビ局側は、あまりにスキャンダラスな内容に放送のコントロールを取り戻すと撮影画像を差し替え、キャスターによる真実か?ゲームか?
?は視聴者の判断に任せると言ったような曖昧なエンドを迎えるのであった。

NATOとワルシャワ条約とか、今じゃ歴史の教科書ものだが、まあ、なんというか古き良き時代のスパイ映画でした。
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