はる

愛しきソナのはるのレビュー・感想・評価

愛しきソナ(2009年製作の映画)
4.3
在日コリアン2世のヤン・ヨンヒ監督ご家族のドキュメンタリー。2作目は監督の姪っ子ソナがメインです。
生まれも育ちも北朝鮮のソナがアイスクリームを゙頬張る3歳から始まります。
かわいい洋服は日本にいるオモニ(ソナのおばあちゃん)が送ったものでしょうか。この作品でもオモニはせっせと孫たちの生活支援のための物資を荷造りしていました。

見た目は日本人と変わらないあどけない女の子ですが、将軍様を称える歌を口ずさむ姿も見られます。歌わされているというより、生まれたときから日常的に当たり前にある歌、という感じで歌っていました。
前作の『ディア・ピョンヤン』が原因で監督はこの国への入国を禁止されてしまったので、ソナの映像は13歳で終わっています。
社会の事情が分かるようになった13歳のソナは、監督と演劇の話をする時、カメラを止めるように要求していました。

この作品にはソナの映像の他に、アボジ(監督のお父さん)と監督が大阪の実家で拉致問題のニュースを見る様子も収められています。ハッキリ自分の意見を言う監督に対して、アボジの方は、、、言葉がなかなか出てきません。
13歳のソナの時と似ていますが、アボジはカメラを止めろとは言いません。

ここまでの映像をドキュメンタリーとして発表された事がとても有難く、貴重な作品だと感じました。
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