似太郎

今度は愛妻家の似太郎のネタバレレビュー・内容・結末

今度は愛妻家(2009年製作の映画)
4.3

このレビューはネタバレを含みます

ダメダメな写真家トヨエツ✖️(謎の存在)薬師丸ひろ子の掛け合わせが面白い、夫婦愛映画の秀作。原作は中谷まゆみの戯曲。

行定勲の徹底したオールド・スクールな演出がモロに出ていてニヤニヤ。☺️

恐らく監督が敬愛する成瀬巳喜男の作風を意識しているのだろう。作られたセット感バリバリの映像が奇妙な味わいを醸している。演出が古臭過ぎて逆にそこが見所になってしまった典型例だと思う。

内容的には『ゴースト/ニューヨークの幻』か『シックス・センス』の亜流だが、こういうダサいシナリオを不思議とスンナリ消化できる行定勲の手腕は流石。

後半のどんでん返しが陳腐でも、一本筋が通ってるのでこれで良いんだと思う。やはり本作もモラトリアム男の(成瀬巳喜男的な)話だった。この監督らしいアプローチの仕方。井上陽水の主題歌「赤い目のクラウン」がなかなか渋いですなぁ〜。
似太郎

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