はる

お早ようのはるのレビュー・感想・評価

お早よう(1959年製作の映画)
3.8
生誕120年、没後60年となる小津安二郎監督作品をデジタル修復版で。

昭和30年代の前半?
東京郊外の密集した住宅地に暮らす庶民の日常が描かれていました。

とにかくご近所付き合いの距離感が近すぎて驚きます😲
奥さま方はノックもせず、いきなり玄関まで入って来てくだらないおしゃべりを始めます。そしてビールを借りたり、バスの切符を借りたり、遠慮のない関係みたいです。

「ルンペン」「楢山」「押し売り」など、私の親世代が話していた懐かしワードは今の若い人たちには意味不明かも?
子どもたちの間ではオナラを出す遊びが流行っていて、おならを自由自在に出せる子は一目置かれていました。

当時の暮らしぶりだけでもずっと見ていられます。
この頃からテレビの時代が始まり、インターネットへと生活は進化しているけど、人類としては退化した部分もあるんじゃないかと思えてきました。

あの頃のご近所付き合いは絶対に無理だけど、「おはよう、いい天気ですね」「そうですね」といったくだらない挨拶はこれからも変わらず続いて欲しいと感じました。
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