爆裂BOX

TATARI タタリの爆裂BOXのレビュー・感想・評価

TATARI タタリ(1999年製作の映画)
4.0
かつて残虐な人体実験が行われた元精神病院に"一晩無事に過ごせたら100万ドル"というイベントで集められた5人の男女。やがて不可解な現象が起こり始め…というストーリー。
ウィリアム・キャッスルの「地獄へつヾく部屋」のリメイクで、キャッスル作品リメイクの為にジョエル・シルバーとロバート・ゼメキスが共同で設立したホラー映画専門の製作会社ダークキャッスルの製作映画第一弾です。監督は「バイオ・スケアードー悪魔の遺伝子」や「クリーチャー」のウィリアム・マローン。
大富豪プライスによって集められた5人の男女がかつて陰惨な人体実験が行われた精神病院で朝まで生き残れたら100万ドル(1億円)というイベントに参加するも次々悪霊に襲われるという内容です。酷評が多いですが、自分はそこそこ楽しめました。
幽霊はあんまり出てこないので怖くはないですが、アトラクション的な感じは楽しめます。手術台をカメラで映すと生体実験をする医師達が映るシーンは結構ゾッとします。
中盤のプライスが緩和療法室で見る幻覚は結構気持ち悪かった。あのシーンは「ジェイコブス・ラダー」の影響を受けてますね。
夫婦の騙しあいや意外な協力者等のサスペンスフルな展開は中々面白かったですね。幽霊が出て来るよりも面白いかも(笑)ここら辺の展開はオリジナルを元にしてるんでしょうか。
直接的な殺害シーンはないけど、抉られた顔面や首チョンパ死体と生首、バラバラになって標本みたいに展示された人体などグロ描写も出てきます。地下室への階段降りた所にあるガラスケースに展示されてる「人体の不思議展」みたいな人体標本も気持ち悪くていい感じです。
後半シャドウが出てきてからは一気にモンスター・パニックみたいになりましたが、まあ面白かったです。エディの「俺は養子何だ!」には笑ってしまいました。しかし、本当どうやって帰るんだろ(笑)
ジェフリー・ラッシュはヴィンセント・プライスに良く似ていて驚きました。うさんくさ~い金持ち役が似合ってました。
ファムケ・ヤンセンはこういうセクシーな悪女役が似合いますね~。メスで平然と人を殺す所はかなり怖い。
アリ・ラーターもまだメジャーになる前ですが、やっぱりキレイですね。
バナカット医師がジェフリー・コムズだったとは気がつきませんでした。
キャラの中ではプリチェットが一番好きですね。臆病な所とか人間味溢れてていいです。あんなに館に居る事を嫌がってたのにねぇ。死に役だとは思ってましたがマジで可哀想でした。最後に助けてくれる所もいいですね。
DVDの特典でオリジナルとの比較をしていましたが、あれ見たらオリジナル見たくなってきました。オリジナルは幽霊屋敷映画に見せかけて…という幽霊出てこない映画みたいだけど。
怖さは殆どないですが、最後までテンポ良く進むので暇潰しにはなると思います。「ホーンティング」よりは面白いんじゃないかな。しかし「ホーンティング」のオリジナルが「たたり」でそれとは関係ない幽霊屋敷映画の今作のタイトルが「TATARI」ってややこしいですね(笑)