円柱野郎

ミッションの円柱野郎のネタバレレビュー・内容・結末

ミッション(1986年製作の映画)
3.5

このレビューはネタバレを含みます

1750年代、原住民達にキリスト教を布教した宣教師達と、その地を征服しようとするポルトガル軍との闘いの実話を描いた作品。

非常に台詞の少ない映画。
そもそも原住民達の言葉には字幕もないし、どちらかというと言葉よりも映像で人々の心情を描いてくれる。
主人公の宣教師ガブリエルの殉教の精神、そして義に燃える元奴隷商のメンドーサの姿に感動するね。

しかしこの話を理解するには、背景にあるイエズス会と国王達との利害関係を知っておかないといけない。
そういう意味で日本人にはちょっと敷居が高いかも。
そこに描かれる精神は観ていて伝わってくるとは思うけど…。

保護統治地を作り原住民達の利権を保護したイエズス会の精神は正しいものとは思う、でもそれが結局は部族の破滅に繋がってしまった。
「布教自体が彼らにとって幸せだったのか?」という自問が劇中にモノローグとして出てくるけど、なかなか、重い事実ですな…。
円柱野郎

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