このレビューはネタバレを含みます
味覚嗅覚が優れ、料理が好きなねずみレミー、兄エミール、父ジャンゴ。
ジャンゴから毒味役を命じられ退屈してたレミーは尊敬するグストーの息子だけれど料理はてんでダメなリングイニ。
グストー“誰でも料理ができる”
グストー“君の出身のせいで他人に君の限界を決めらてはいけないよ。君の唯一の限界は君の魂だけだ”
コレット“謙虚過ぎるのって嫌い!嘘と同じじゃない…”
イーゴ“世間は往々にして新しい才能や創造物に冷たい 新人には味方が必要だ”
ジャンゴ“料理はできんが我々は家族だ。指示通りに動くからみんなでやり遂げよう”
妄想グストー“誰のフリもする必要は無い 君は君だ”
妄想グストー“過去のことばかりを気にしていたら、未来のことが見えなくなってしまう”
レミー“変わっていくのが自然じゃないの?きっと変えれるよ。
僕たちにも僕たちさえその気になればね”
レミー“→人生において予測できる唯一のこと、それは人生は予測できないという事だけである”
説得力がないからじゃない。
あんたに、納得力が足りん。
これがあなたの人生だ。
リハーサルではない。
若くて未熟なスタッフの「一生懸命」のサービスには、ベテランの心得たサービスなんてかなわんよ。
自分の限界を決めるのは自分自身である。誰にでも料理はできる。だが、勇気ある者だけが一流になれるのだ。
臆病者にいい料理は作れない。
独創的に、失敗を恐れず、何にでも挑みなさい どこで生まれ育とうが、他人に限界を決めさせてはいけない。
あきらめなければ何でもできるのです。
でも、偉大な料理は勇気から生まれる。
物事は万事「必死に打ち込んだ」経験が必要なんだよ。それが人間の誇りを支えてくれるんだ。
幸福の形はみな人それぞれ違うもの。
自分にとってこれが幸福だから他人にもそう思えと言うのは傲慢です。
死ぬのは勝手だけど、他人に絶対迷惑かけるなよ。
人間が出会う困難なんて、たいてい人間がなんとかできる程度のものだ。
その顔は何だ?その目は何だ?その涙は何だ?君が思っているほど、君は弱くないかもしれないよ。
全て手に入るのは、全て手に入らないのと同じくらい、つまらないものですよ。
人間の成長に一番必要なもの、それは反骨精神。なにくそ!と思う気持ちが大切です。
私たちはいつだって、このホテルの代表であり、この国の代表であり、人間を代表する存在だと思うんです。
おいしい料理はお金じゃ作れない。
料理人の心で作るものよ。
行動が同じでも、根っこが違えば全く異質なものになる。
辛口評論家イーゴ。
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評論家とは気楽な稼業だ。
危険を犯すこともなく、料理人たちの必死の努力の結晶に、審判を下すだけでよい。
辛口な評論は、書くのも読むのも楽しいし、商売になる。
だが、評論家には、苦々しい真実がつきまとう。
たとえ評論家にはこけ降ろされ、三流品と呼ばれたとしても、料理自体の方が、評論より意味がある。
しかし、時に評論家も冒険する。
その冒険とは、新しい才能を見つけ、守ること。
世間は往往にして新しい才能や創造物に冷たい。
新人には味方が必要だ。
昨夜、私は新しいものに巡り合った。
思いもよらない作り手による素晴らしい料理を味わえたのだ。
作品も、その作者も、美味しい料理についての私の先入観を大きく覆した。
これは決して大袈裟な表現ではない。
まさに衝撃だった。
かつて私は、「誰にでも料理はできる」という、グストーシェフの有名なモットーを嘲笑った。
でも、ようやく彼の言いたかったことがわかった気がする。
誰もが偉大な芸術家になれるわけではないが、誰が偉大な芸術家になってもおかしくはない。
グストーのレストランの新しいシェフは、恵まれた環境に生まれ育ってはいない。
だが、料理の腕において、フランスで彼の右に出るものはいまい。
近いうちにまた訪ねるとしよう。
今度はもっとお腹を空かせて。
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