カトー

オール・アバウト・マイ・マザーのカトーのレビュー・感想・評価

4.0
雨の中の事故のシーンがジョン・カサヴェテス『オープニングナイト』のような印象がありましたが、エンディングで映画を捧げられている人の中にジーナ・ローランズの名前が触れられていたので、そういうことかと納得しました。今振り返ると、ペドロ・アルモドバル監督ほど人間のセクシャリティについて、描いた人はいないと思いました。ある種世間的な基準からは外れた志向を持つ人にこそ、人間の根源的な生き方が濃厚に表れるということしょうか。そして、ストーリーテラーぶりがずば抜けていんですね。それは、出来事や設定の上手さというより、人間関係の繋がりから物語を組み立てているので濃厚な人間味があふれる手触りを感じるのでしょうね。
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