哀しき獣のカトキチのレビュー・感想・評価

シンプルに思わせといて、ものすごく複雑な入り組んだプロットはちょっと分かりにくかったが、2011年でいうところの『悪魔を見た』みたいな作品でとにかくパワフル！完璧な『チェイサー』に比べると欠点も多いが、個人的には現代の『ガルシアの首』と評したいところ。馳星周の『漂流街』にもかなり近いものがあり、生まれながらにして差別されてしまう境遇の男が異国で歯止めがきかなくなって、しかも予想外の出来事がどんどん起きるというプロットは実は一緒だったりする。ノワール好きも是非。