スワヒリ亭こゆう

バベットの晩餐会のスワヒリ亭こゆうのレビュー・感想・評価

バベットの晩餐会(1987年製作の映画)
3.3
デンマーク映画です。午前十時の映画祭にて上映していたので映画館へ行ってきました。
今回は事前に情報を入れずに観てみることにしました。
なのでデンマーク映画というのも僕は映画を観ていて知ったぐらい、何も知らないんですよ。

映画の冒頭、バベットは全然出てきません。半分くらい経ってから出てきたぐらい、主人公なのに遅めの登場です。
じゃあ、それまでは何を見せられたかというと、デンマークの田舎の漁村に崇高な牧師さんとその娘の姉妹がいる所から物語は語られていきます。
みんなから慕われ尊敬される牧師さん。その娘の姉妹はとても美しく、彼女見たさに男はミサに参加するほどなんです。
姉妹に想いを寄せるキーマンの男性が2人いて軍人の男とフランスの人気歌手です。
この2人が姉妹それぞれに想いを寄せるんですが、姉妹は結婚という選択よりも父の側にいて敬虔なクリスチャンとして生きるんです。
そんな2人は父が死に姉妹も年を取って静かに暮らしてる所にフランス革命から逃げてきたバベットという女性が現れる。
かつて村にいたフランスの人気歌手が姉妹にバベットを託す形でやってきたんです。
バベットは家政婦として姉妹の家に置いてもらう事になって…

映画を観ていると宗教色の強い映画だと感じました。クリスチャンというのが生活の中心にあり、その生活を1ミリも疑う事のない人達の話です。
恐らく監督自体もクリスチャンなのかなぁと思いました。

簡単に言うと映画としてはデンマークの田舎にフランス料理がやってきたって話なんです。
村の牧師が教えるキリスト教とその日の食事だけあれば良い人達。ですが父の牧師が亡くなると村人に諍いが出てきてしまう。
そんな田舎者がフランス料理に心を救われるという、デンマーク人って何なの?ってなるストーリーですね。
特に映画がどこかで盛り上がりを見せたり、面白おかしく描いてる訳ではないんです。
真面目な人が撮った真面目な人達の話でしたね。
何年か経って本作を記憶に残るとは思えない映画です。