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明日なき追撃のkojikojiのレビュー・感想・評価

明日なき追撃(1975年製作の映画)
3.2
1975年 アメリカ映画 監督、脚本、主演はカーク・ダグラス

 カーク・ダグラス自身が監督、脚本、主役三役の映画なのに、クリント・イーストウッドみたいにカッコいい映画ではなく、変な西部劇を撮っている。

 政治的野心を燃やす連邦保安官ハワード(ダグラス)は次期上院議員の椅子を得るため、精鋭の5人の部下と各地に出没するアウトロー達を捕まえ、その活躍を新聞社にばらまかせることで人気どりをしていた。

 上院議員選挙を間近に控えて、列車強盗のストロホーン(ブルース・ダーン)を捕え、人気を決定的なものにできたと思った矢先、ストロホーンに逃げられ、逆に人質になってしまう。

 権力欲に目が眩んだ保安官は、子飼いの部下に裏切られ、ついには町の住人からもそっぽを向かれる情けない男に成り下がる。

 この映画は政治家の権利欲への警鐘か、悲劇の末路を描きたかったのか、どちらにしてもなんだか中途半端で西部劇にする必要もないような、わからない映画だ。

 ストロホーンを捕まえて移送するまでのストーリー展開がとにかく緩く、人質にとったハワードを手錠だけで縛らないなど不自然なシーンも多く、監督、脚本のダグラスに才能は感じられなかった。

 ネットで調べてみたが、他に制作総指揮をした「ファイナルカウントダウン」という映画はあるものの、監督作品は他になかった。それが良かろう。

2022.12.13視聴-546
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