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11人のカウボーイのodyssのレビュー・感想・評価

11人のカウボーイ(1971年製作の映画)
3.0
【11人のボーイズ】

BS録画にて。

何百頭もの牛を600キロ離れたところまで移動させて売らなければならない牧場主(ジョン・ウェイン)。ところが採用予定のカウボーイたちは近隣の川で金鉱が発見されたというので誰も雇われようとしない。
仕方がないので、まだ学校に通っている十代前半の少年たちを雇用して牛を移動させようとするのだが・・・

という筋書きの西部劇。
カウボーイとは、文字どおりには牛の少年(牛を扱う少年)だが、ここではさらに文字どおりに、今なら中学生くらいの男の子たちを雇用して仕事を遂行しようとする初老の男の苦労と苦悩を描いています。
ちなみにこのときジョン・ウェインは63歳。さすがに老いは隠せませんが、風格は衰えずと言ったところ。

刑務所から出たばかりのならず者が雇用を申請してくるのですが、主人公はそれを断る。なので、その男たちは当然ながら(?)以後は悪役としてつきまとうことになる。

少年たちと初老の男の関係がそれなりにしっかりと描かれています。
あと、主人公のいわば仕事上の女房役として黒人の中年男が出ているのが作品の幅を広げています。

主人公が途中で死んでしまうところがちょっとショッキングだし、その後の少年たちの活躍ぶりが、それ以前のリアリズム風の展開からするとちょっと逸脱気味ですが、標準程度の出来には達している作品でしょう。
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