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犬神家の一族のadeamのレビュー・感想・評価

犬神家の一族(1976年製作の映画)
2.5
角川映画の始まりであり、日本映画におけるミステリーの金字塔として後世に絶大な影響力を誇る市川崑による金田一耕助シリーズ第一作。
製薬会社創業者一族の相続争いの中で猟奇的な殺人事件が起こり、探偵の金田一がその謎に挑む物語です。
オープニングクレジットとテーマ曲に始まり、マスク姿のスケキヨにショッキングな殺し方、そして犯人を含めた欲まみれの人々が一堂に会して真相を突き付けられる推理シーンとカルチャーの至る所に浸透した要素を見ているだけで楽しかったです。
随所に見られる挑戦的なカメラワークと編集にもワクワクさせられました。
ただミステリーとしては肝である話の運びはまどろっこしく、前半なかなか捜査も推理もしない探偵にヤキモキしましたし、終盤の謎解き場面は逆にクドくて洗練されていない印象を受けてしまいました。
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