他のDVDの予告編で見て面白そうだったのでレンタル。
まんま、鈴木由美子の世界です。
といっても、漫画ではなくて、映像化されたテレビシリーズの総集編的な位置づけではありますが・・・
オープニングおよび回想シーンのアニメーション、可愛いです。あれを実写ではいけません。全身整形前のリアルな世界を持ち込んでしまっては、ギリギリのところで暑苦しさを避けている女の戦い、もとい、女の友情の楽しい描写が台無しですから・・・こういう乙女チックな逃げ方は上手いやり方だと思います。
白鳥麗子さんに始まった鈴木由美子原作作品の歴代のヒロインの中では、私は、鈴木保奈美さんの白鳥麗子と『可愛いだけじゃダメかしら』の榎本加奈子さん、山口紗弥加さんの二人が好きなんですが、この映画の山田優のはまり具合もなかなかのものです。演技しているというより地ではないかと思える、押しの強い楽天的なキャラは山田さんならではのもので、見ていてとても楽しい。それ以上に決してブスではない（笑）カバコ役・静ちゃんの怪演がすばらしかった。天然美女役中別府葵さんは二人に比べて地味な役でしたが、最後にブティックに入っていくシーンがきれいで、きちんとキャラは立っていました。
それと、映画の中のカンナブランドの服は気になるほど安っぽくはなかったですよ。チラシのカンナさんたち三人娘のコスチュームは生地・デザイン共に何となく安っぽかったですが・・・
久しぶりに見た柏木さんの変身前の姿にはだまされましたが（笑）、なんといっても、ラストのカンナの憧れの人浩介の意外な一言は傑作でした。
容姿端麗ではないが故に見える本質ってあるよね・・・
暑い夏の日に、単純に楽しめる突き抜けた明るさのある作品です。
（原作により近い快作 2010/8/22記）
