このレビューはネタバレを含みます
死後の世界みたいな楽園で、ヤクザが夏休みみたいな日々を過ごす
小気味よいテンポ感、クスッと笑える滑稽な暇つぶし、美しい沖縄の自然。それが穏やかであればあるほど村川の希死念慮が浮き彫りになっていって、清らかな絶望に晒された気持ちになる。
隠遁生活と同じくらい淡々と暴力が描かれるのもまた虚しい。
前半の処刑シーンにある「やめてくださいよー」が命乞いにしてはあまりにも平静で、滑稽で、どう見てもコントで、それがまた意味のない命のやり取りに嫌気がさしている村川の死の匂いに繋がっていた。
津田寛治すぐ死ぬ