すずや

DUST ダストのすずやのレビュー・感想・評価

DUST ダスト(2001年製作の映画)
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なんの小説で読んだか忘れてしまったけど、今世界で生きてる人の数より膨大な数の人間がこれまで死んで来た、っていうのを思い返していた。人間は死んでしまえばだれかの記憶の中にしかなく、それが消えてしまえばだれも覚えていてはくれない。
ルークとイライジャの物語も、きっと、この先誰にも覚えられることはなく、アンジェラの語りの中で描かれた姿も、物語の結末も、この物語の描き手側の”描きたかった”ことにすぎず、二人が何を経験したか、二人の視点から追憶することはもう叶わない。なんて無常。それこそ塵のように、人生は儚く散っていってしまう…
デヴィッド・ウェナムが気になって頑張って取り寄せてみた作品だったけれど、涙も、真に孤独に落ちる叫び声も、記憶の中にこびりつくような作品で、頑張ったかいがあったな、って思った。
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