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ヒートのLのネタバレレビュー・内容・結末

ヒート(1995年製作の映画)
4.5

このレビューはネタバレを含みます

久しぶりにド映画を観て胸が熱くなった🥹💔設定捻って大量生産された映画が溢れる昨今ですが、こういう真っ直ぐ作られた映画をやっぱりきちんと観たい。
王道なストーリーをここまで巧妙に形にできるの、凄いなぁ。3時間近くあるのでかったるそうだなと思ってたけど、観終わるまでずっと、まだまだ終わらないでくれって思い続けてたほど面白かったの、すごくない?終わってからも余韻でしばらく胸ばくばくしてた。前半の呑気なシーンも、後半の感情移入を誘うための丁寧な人物描写だと納得する。銀行から歩いて出てくるシーンは、音楽も相まってまじで自分の身に起きてるのかと思うぐらいドキドキしたし、最後の対峙するシーンは集中しすぎてこめかみ疲れたわ。
アルパチーノは苦手なので、今回も大袈裟で無駄に威厳をぶちまけたがる輩だな〜と思って見てたけど(失礼)、ロバートデニーロが大好きすぎて、しかもファン冥利に尽きる最高な演技を見せてもらえて眼福。頭切れる、寡黙、無駄なく社交的、最低限の鍛錬、坦々とした走り方、情の厚さ、それ以上の覚悟の強さ。かーっこいーいーー😮‍💨警察の張り込みに気づいた時の表情とか、すごくない? "ここすごい表情ですよー"っていうハードル上げすぎな演出にも負けないすごい表情。逃走中、進路変えると判断する数秒間に交錯する安堵と怒りと諦めと覚悟と計算の表情も見事。女の人を捨てる時の表情も、自己嫌悪と絶望と、気持ちより先に体が逃げると判断するほど叩き込んだ覚悟が、ちゃんと伝わってくるのよ。あの流れで、は?何こいつ💢と思わず観てられる男、ロバートデニーロだけでは😮‍💨
そして女優陣の一人一人が全員確かな演技力で脇を固めていて、地に足ついた話のように感じさせる凄さよ。犯罪者を庇った後に焦りと後悔と願いが混ざった表情、娘が病院に運ばれた時の母親の崩れ方、純真すぎて警察に白状してしまいそうな女性がそれでも待っていたにも関わらず急に捨てられて茫然とする姿。その全部がやたらリアルなおかげで、男達のドラマが様になってたわよ。女たちを讃えたい気持ち。
キャスティングから筋書きから音楽から戦闘シーンから何から何まで、セコいとこのない大作だった。決して犯罪者には憧れさせない終わり方なのが推せる。
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