真世紀

バイオハザードV リトリビューションの真世紀のレビュー・感想・評価

3.5
微妙な設定の一作。

前作ラストから直結。解放されたアルカディアに、洗脳され同時に金髪になったジル・バレンタイン(シエンナ・ギロリー)率いるアンブレラ社部隊の急襲がかけられる。しかもこの有り様を襲われて水没したアリスからのスローモーション逆回転でオープニングクレジットを終わらせた後に、また、急襲の有り様を初めからまた見せるというくどさ。

そして、目覚めたアリスがいるのは郊外の住宅地。髪型もロングヘアー、障がいを抱え、手話を使う幼い娘と優しい旦那(三作目で死んだはずだよの、アリスとのキスシーンも有ったカルロス)、そこへゾンビの皆さんがカチコミ。旦那やられ、母と娘で逃亡。途中、車に乗せてくれたのはこれまた一作目で死んでるはずのミシェル・ロドリゲス姐さん演じる特殊部隊員と瓜二つ(ミシェル姐さんだから当然だけど)。

さらに目を覚ましたアリス。アンブレラ社の監禁施設に捕えられ、その姿は前後に白布一枚ずつというあの初期作で印象的だった(自分にはな)、スタイルを再び披露(肢体崩れず、着こなしてるあたり、ミラ姐さんの体型維持の努力すごいよな)。そこはカムチャッカ半島の旧ソ連の原潜基地を利用して建設されたアンブレラ社のデモンストレーション施設。各エリアは生物兵器売り込みのために顧客候補にアピールする土地(例えば中国向けには東京)を再現してみせているのであったという無理矢理な設定で、本当にゲーム的な戦いが展開されるのであった。

例えば東京シークエンスでは前作冒頭の渋谷スクランブル交差点が再度、再現されて中島美嘉も今度はミラ姐さんと交戦といった具合にシリーズの強敵やらキャラやらがどんどん総集編?と言いたくなるくらいに登場してくるのであった。

おまけにいいロドリゲスと悪いロドリゲスがいたりとか、キャラのクローンも多用。本当に本当にゲームだよな。

ジル・バレンタイン再登板したけど、衣装も髪の色も変わっちゃったしなぁ、という向きに対して、かどうかは知らねど、ゲームの人気キャラの一人エイダ・ウォンが中国の美人女優・李冰冰さんが演じて登場。これまた初登場時のジル同様、トップエージェントの格好とは思えぬチャイナモチーフな露出有りだけど、これはこれでいいんです!と力説したいお姿。個人的には断然有りなのであった。

しかし、何しろ、本気で殺ろうと思ったらシークエンス再現なんて無視して同じキャラだろうが大量投入しちゃえばいいんじゃねえ?と思わせるあたり、話の成立具合も微妙だよなと本当に思わせるのであった。
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