将来における悩みは尽きないけど、少しだけ楽になった気がするのはこういうコメディが存在しているから…本当にありがたい。
"人は結局 人生が無意味だと悟るだけだ"というトルストイの言葉の意味を噛み締める間もない軽やかな群像劇だが、見終わって人生とは無意味かもしれないけど生きているうちはとりあえず楽しみたいと思えた。
ハンナとその姉妹の周囲でのゴタゴタも恋愛の愚かさとしか言えなくて可笑しい。
ゴタゴタを尻目にウディ・アレン本人が演じるミッキーは一人相撲状態。
いつか訪れる死への恐怖から、改宗しようとしたり、エスカレートし自死願望の高まりにも繋がるが、偶然か必然か自殺未遂をした後、何時間も歩き回った直後ふらっと入った映画館で観たコメディによって救われることもある。
この時の彼の心情も今となっては分かる気がする。
「あなたに出会えてよかった」と言いたいし、言ってくれるような人に出会えるかなとかこの物語を間に受けてしまっていることなんかも含め、自由に考えて生きていければ良いよね。
［2024年 18本目］
